狼爪..
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皆さんはワンちゃんの足の指は何本あるかご存知ですか? 案外知らない人が多いんですね…..。ちょっと数えてみてください。
数えましたか? 通常は前足が5本、後ろ足は4本なんです。しかし、中には後ろ足の指が5本あるワンちゃんがいます。この5本目(正確には親指の位置なので1本目か?)の指を狼爪(ロウソウ)と言います。これは余剰爪で、人間の親指にあたるところに位置しています。
さて、この狼爪は本来なら退化してなくなっているものなのですが、遺伝的にまだ残っていて生えていることがあります。通常、生後数日のうちに切除するのが本来のやりかたです。なぜならトリミングや散歩、スポーツ、狩猟犬などであれば狩りをしたりするときにこの爪が邪魔になり怪我をしたりすることが多いからです。またどうしてもこの爪は地面につかなために爪が伸びすぎて食い込み、化膿したりすることも多いものです。
今日もたまたま去勢手術をしにやってきたワンちゃんの後ろ足2本共に写真のようなこの狼爪がありました。通常であれば生後すぐに切除すれば神経や血管も発達してなくなんなく切除できるのですが、大きくなったからだと神経や血管が発達しているために全身麻酔がないと切除できません。早速話し合った結果、丁度去勢で麻酔をかけるので一緒に切除することになりました。
狼爪自体は上記のように爪切り等の管理さえ飼主さんがきちんと行えればそんなに問題になるものではありません。それに生後すぐに切除する機会を失うと、切除するのに全身麻酔が必要になるため、それだけのために麻酔をするというのはなかなか行わないのが現状です。
で、去勢や避妊あるいは怪我の処置や歯石取りなどで麻酔をする機会があればついでに切除するというのが一般的だと思います。そうすれば2回も麻酔しないでいいし、改めての麻酔費用などもかかりません。(当院ではです。もしかしたら別途かかるところや割り増しになるところもあるかもしれないので詳しくは主治医の先生に確認してください)。
動物の処置は麻酔や鎮静が必要になることも多いものです。何かそのような機会があればついでに簡単な処置は一緒にやってもらうことが費用負担の削減にもなります。小型犬や猫では、避妊や去勢をするときにマイクロチップを埋め込んでもらえば、通常埋め込む時に必要になる麻酔や鎮静費用が必要なくなりますし、2回も麻酔する必要もなくなりますのでお勧めです。賢くやってもらいましょう!
あっ、そうだ! 狼爪といえば、これがあることが純粋犬種として重要な証になる犬種もあります。その代表がグレートピレニーズ(ピレニアムマウンテンドック)です。この犬種の後ろ足には2本の狼爪があることが絶対条件ですので、こういう犬種は切る必要はありません。というか切っては駄目です。いきなり何で思い出したかというと、以前修業時代に勤務していた病院に来ていたグレートピレニーズでこの狼爪のないワンちゃんがいました。しかもすごく血統のいいワンちゃんですごい高額で購入されたという話を聞いていたので、まさかないなんて…..。ある日何気なく、聞いたところ……..。「小さいときに行っていた動物病院で、必要ない爪だから切りましょうと言われて切りました」と…..。おっ、恐ろしい….。この獣医師も飼主もグレートピレニーズには狼爪が必要だということを知らなかったようです。ショーに出そうかなと張り切っていらっしゃいましたが、どうなったことやら……。
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