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獣医師をやってて一番うれしいのはどんな時?

 



 長年獣医師をやっているといろいろな場面に出くわします。うれしいこともあれば、悲しいときもあり、また愛情のない飼い主に怒りが込み上げてくる時もあります。

 
 
 

 もちろん重傷の動物が元気に帰っていくこともうれしいのですが、私が一番うれしいのは以前お付き合いにのあった飼い主さんが新しい動物をつれてお見えになるときは非常に喜びを感じます。
 どうしても犬や猫は私たちよりはるかに寿命は短いものです。10〜20年といったところでしょう。必ずといっていいほどその死に対面することになります。よく世の中には「ペットは死ぬから飼わない」という人がいますが、ちょっと違うと思います。生き物は必ず生まれて死ぬのです。だからこそ生きている間にちゃんとかわいがってあげるというのが必要なんではないでしょうか? また、核家族化が進んだ現代では子供が身近な死に直面することがなくなっています。死というものが分からないので他人を平気で傷つけたりします。動物と接することでそうい体験をさせることも必要だと思います。我が家の子供たちはそれこそ生まれて数ヶ月から愛犬たちと寝起きを共にしています。そんな彼らの関係を見ていると優しさが見て取れることが多々ありますし、子供の成長を感じます。
 どうしてもペットは先に逝くことが多いと思います。老衰のこともあれば、病気のことも事故のこともあると思います。そんな時には誰しも落ち込むものです。そして、大なり小なりペットロスに陥ります。大切な家族を失ったんですから、それは当然のことです。日本ではまだまだペットロスについての認識が低いのが現状です。中には「そんな、犬くらいで」とか「猫が死んだくらいで」と言う人もいます(だいたいこういう人はきちんとペットを飼っていません)。その一言がますますペットロスを悪化させます。
 数年前、我々の会社ではアメリカから専門の講師の先生をお呼びしてセミナーを開催したことがありました。個人的には非常にいいセミナーだったと思います。さすが最先端のアメリカだけあって多くのことが学べました。まあ、会社としてはちょっと参加人数がすくなく残念でしたが....、まだまだ日本は獣医師やコメディカルスタッフもきちんと教育を受けていないことが多い分野です。(獣医師などの皆さんはセミナーDVD発売中です.....ちょっと広告)私たちのメインの仕事は動物の病気や怪我を治すことです。しかし、そこにはペットオーナーが必ずいます。基本なお付き合いは動物がなくなってしまうと終わりです。ですが、重要なのはそこから先だと思います。かわいがっていた家族をなくされて大丈夫だろうか?と心配になることがあります。特に日本では専門のカウンセラーなどまだまだ少ないのでなおさらです。
 ですから、ペットをなくされた飼い主さんがまた新しい動物をつれてみえると非常に喜びを感じます。先日も長年連れ添った動物を亡くされた飼い主さんが数ヶ月して新しい家族とともにお見えになりました。「先生、またよろしくね」という言葉が私は何よりうれしく感じました。この言葉を聞くといつもうれしく感じます。自分が間違っていなかったという確認がでいます。ペットロスをきちんと認識していないと最後の最後に失敗することがあります。治療などをうまくいったのにオーナーの気持ちを次につなげてあげられないこともあるのです。せっかく長年つちかってきた動物との関係を終わりにしてしまうのです。それでは駄目だと思います。
 「この人はペットロスがひどそう」だなと感じる時に、我々は心の予防薬を処方します。そういうケアーもこれからの動物病院では必要だろうと思考えているからです。もちろん飼い主さんとの信頼関係が築けていてということになります。はじめて来る人にはそういうことはできないですからね。日頃から主治医の先生といい関係を作っておくことが必要です。
 



 
 

 
 

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