HOME >> 壱岐動物病院院長ブログ > タマネギ中毒と血尿..
さて、木曜日に「血尿する」ということで来院されたワンちゃんがいます。元気はバリバリでしたので、出血性の膀胱炎かな?と思いつつ、「とりあえず、おしっことって来て下さい」ということで、飼主さんに採尿容器を渡して取って来てもらうことに....。スッフには超音波準備しといてと指示して待つこと約10分。
「先生、おしっことれました。血尿です」というスタッフの声に、どれどれと検査室に向かって見てみると...。「あらあら、これ血尿と言えば、血尿だけど正確には血尿じゃないよ!」という私の声に皆が疑問のまなざし?? 「よく見てみ。色が微妙に違うでしょう」「これ血色素尿、顕微鏡にかけてみて赤血球見えないよ」と言うと、スタッフが顕微鏡で確認。「やっぱり赤血球とか見えません」という声。「ほらね!! 超音波いらない、血液検査するよ!」 で、飼主さんに、「まさか、タマネギなんか食べてないよね?」と聞くと「食べました! 昨晩」と.......。晩ご飯の酢豚を盗み食いしたのだとか....。血液検査してみると真っ赤に溶血してるではないですか.....。幸い腎臓機能などは正常値だったので抗酸化剤や点滴を行い。今日は改善されてます。 タマネギ中毒になると赤血球にハインツ小体というものができます。簡単に言うと、これがついている赤血球を体が異物とみなします。ですからその異物のついた赤血球をどんどん壊してしまうのです。で、壊された赤血球の中の成分が血液中に流れ出てくる(溶血といいます)ので、それがそのままおしっこに出て来るので赤いおしっこが出るというわけです。 タマネギ中毒、ネギ中毒に関してはみなさんよくご存知だと思います。この病気のやつかいなところは個人差が大きいところです。結構食べてもならない子はならないし、なる子はちょっと食べても中毒を起こしてしまいます。ですからどれくらい食べたら危ないですかという明確な答えがありません。もちろん食べさせないにこしたことはないのですが、今回のように盗み食いなどされるとどうしようもないですよね。そんな時は迷わず獣医師の診察受けてください。対処が早く、摂取量が大量でなければ、さほどもんだになるこはありません。ちなみにアメリカの中毒コントロールセンターの獣医師の見解では体重の0.5%程度で起こるとされています。 あっ、それと今回の本題ですが、タマネギ中毒の時の赤いオシッコは正確には血尿ではなく、血色素尿です。覚えておいてください。よく見ると色が微妙に違うことが多いです。 それと、タマネギ、ネギ、ニラなどをあげてはいけないことを知っている方は多いのですが、この成分は熱につよく熱しても壊れません、ですからタマネギ、ネギ、ニラ等をつかった料理の煮汁や残り汁だけでも中毒を起こします。この点をご存じない方が多いので気をつけてくださいね。
投稿者: 院長 福山 達也 日時: 09:45 | パーマリンク | コメント (0) | トラックバック (0)
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