HOME >> 壱岐動物病院院長ブログ > 36年ぶりの次は1週間ぶりの狂犬病..
すごい話である。国内で人の狂犬病患者が36年ぶりに発症して1週間しかたっていないのにもう2例目である。びっくり!
不思議だ? 36年も出なかったのがこんなにたびたび出るんだろうか? ちょっと考えているのは、「もしかしたら今までもあったんではないだろうか?」ということである。もちろん日本国内での感染の可能性はないと思うのだが、年間1,200万人も海外へ渡航している昨今であれば必ず渡航先で犬に噛まれたり、野生動物に噛まれたりしている人はいると思う。帰国後数ヶ月経って風邪様症状へ病院へ行き、最終的にはひどい脳炎ということで亡くなった人がいそうだ。それが実は狂犬病だった可能性はないだろうか? この病気は潜伏期が長い。長い物だと7年も経っての発症というケースもあるそうだ。しかも36年も国内で発症がないということであれば国内の一般病院のお医者さんが診断できる可能性は非常に少ないのではないかと思っている。もちろん我々獣医師も実際の狂犬病の犬を見たことのある人はもういないと思われるので診断するには難しいし危険でもある。そういう私も大学時代に赤茶けた古いビデオを見た記憶が有るが、もちろん狂犬病の実際の犬を見たことはない。今回テレビで流れている実際の狂犬病の映像をひさびさに見た次第である。 たぶん日本全体に国内では狂犬病なんて?という雰囲気が一般の人、医療関係者、獣医師の間にもあるのかもしれないが、実は自体は深刻で、厚生労働省は国内でいっ犬の狂犬病が発症してもおかしくないとここ数年警告をならしつづけている。この背景には、国内での犬に対する予防接種率の低下、海外からの動物の輸入増加、密輸、無断上陸の増加、飼育者の意識低下などがあげられる。どの伝染病もそうだが、70〜80%の接種率があれば流行は防止できるとされているが、現在国内の狂犬病接種率は40%を切っているとさえ言われる。 なぜ、泌乳類全般に感染するのに犬だけ接種するのかと思う人がいるかもしれないが、これには明確な根拠がある。犬の狂犬病発症率が増加するとそれにリンクして人の狂犬病発症率も上がる低下すると同じく低下するというのがデータで裏付けられているからだ、すなはち人の狂犬病は犬からの感染がほとんどであるということが明確に分かっているの、わが国では今のところ犬のみに接種が義務づけられていると言う訳だ。で、今まではそれでうまくコントロールされてきたが、ここ数年接種率は低下してきているので、実はいつ出てもおかしくないのである。最後の発症は1957年の犬、1958年の猫である。これが2006とか2007にならないことを願う。今国内で発症したら一番危険なのは我々小動物診療獣医師であることは間違いない。
投稿者: 院長 福山 達也 日時: 09:50 | パーマリンク | コメント (0) | トラックバック (0)
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