HOME >> 壱岐動物病院院長ブログ > 36年ぶりに国内で人の狂犬病発症..
と言っても日本国内で感染したわけではないのでひとまず安心ですが.....。個人的にはいっ起こってもおかしくないことだと思っていました。これだけ多くの人が海外へ出かける昨今ですから....。いい機会なので、しっかり狂犬病について知っておいてください。
日本では「狂犬病なんて!」と思っている人も多いようですが、世界的に見ると狂犬病が発生していない国のほうが珍しいのです。ご存じない方が多いのですが、世界では年間3万〜5万人もの人が狂犬病で命を落としています。これは人がです。しかも1年間にです。事実お隣韓国でも発生が見られますし、中国でも年間数千人が犠牲になっていて問題なっています。 なぜ狂犬病が恐ろしいのか? それは発症したら100%死に至るからです。私の記憶が正しければ発症して生還したのは2名ほどです。昨年アメリカだったと思いますが報告があったと思いますが例外的なものです。日本に住んでいるとあまり狂犬病の脅威を感じませんが、海外では普通に感染する確立の高い病気です。 20年ほど前の学生時代、アメリカのペンシルバニア大学で研修を受けていた時に一緒に行った人が猫に噛まれました。日本での感覚だと「あ〜〜、猫に噛まれて」くらいですが、あちらでは大騒ぎです。「狂犬病のワクチンは打っているか?」「受けてなければすぐ病院へ行け」と大慌てでした。それくらい海外ではメジャーな病気で恐れられているということです。 日本では数十年発症がないのであまり気にされていませんが、実は厚生労働省等はいつ国内で発生してもおかしくない状況だと分析しています。これだけ国際流通が激しく、隣国からの人や者の出入りが激しい昨今ですから当然と言えば当然です。また我々が最も恐れているのはパニックです。特に日本人は陥りやすいと思います。それこそ国内で出れば大騒ぎになることでしょう。ではどうやって身を守るか? あまり知られていませんが、狂犬病というウイルスはちょつと変わり者で、噛まれて感染してからワクチンを接種しても発症を予防出来る可能性が圧倒的に高い病気です。ですから海外などで野良犬に噛まれたら、噛まれた後でも病院へ行き何回かワクチンを接種すればたいていは大丈夫なのです。じゃあ、なんで海外では毎年多くの人が狂犬病で命を落とすのか? それは現在でも狂犬病の多くは東南アジア、アフリカ、南米などなどの発展途上国で起こることが多く、病院がないとか、あってもワクチンがない。ワクチンがあっても高くて打てないということによります。 さて、国内では飼い犬には狂犬病の予防注射を行っていればこちらも全然平気です。獣医さんたちが一番危惧しているのは、もしも今国内で狂犬病が発症したらパニックを起こした飼主が飼い犬を捨てたり、平気で殺処分したり、心ない隣人に殺されたり、嫌がらせされたりがおこると考えられる事です。自分の飼い犬にきちんと予防注射していれば何も恐れることはありません。まあちゃんとした飼主さんならきちんとされているでしょうが.....。だいたいこういうことが起こった時にとんでもない行動に出るのはひごろからいい加減にしている人だから困るのですが....。 それと、日本では「狂犬病」という病名が悪いのですが、犬だけがかかると思っている人が多くて困ります。基本的に猫だって、牛だってほ乳類は全部かかります。 今日のまとめ! 1.狂犬病は犬だけの病気ではない。 2.世界では年間3万〜5万人狂犬病で死亡している。 2.狂犬病は発症するとほぼ例外はなく100%死亡する。 3.ワクチン接種は噛まれてからでも遅くはない。 4.愛犬にはきちんと予防接種をしておけば別に慌てる必要はない。 あっ、そうだ、愛犬への狂犬病予防接種を忘れている人は動物病院に連絡してみてください。たいていの病院なら1年中接種可能だと思います。
投稿者: 院長 福山 達也 日時: 10:26 | パーマリンク | コメント (0) | トラックバック (0)
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